スケルトン調のデザインが特徴的な完全ワイヤレスイヤホンNothing Ear (2)を購入。
1週間ほど使い込んでみましたが、音質やノイキャン、デュアル接続など22,800円とは思えないほどの性能でした。
僕自身そこまで音質に拘りは無く、ここ2年間は無難にAnkerのイヤホンを常用。そこそこの音質とノイキャン機能さえあれば、と思っていましたが今回のNothing Ear (2)でその考えを覆されました。
イヤホンとしての高い性能はさることながら、それ以上に魅力なのが唯一無二のデザイン。ガジェット感とファッション性をバランスよく配合し洗練されたデザインに仕上がっています。
さらに着用時・モード切り替え時の効果音、アプリの仕様等、統一された世界観の作り込みも凄いです。
Nothingのスタイリッシュな世界観に共感できる方ならば買いです。
Nothing Ear (2)のスペックと外観
スペック
スペック | Ear (2) |
---|---|
サイズ | イヤホン (1 個あたり):28.9 mm×21.5 mm×23.5 mm ケース:58.6 mm×58.6 mm×23.7 mm |
重量 | イヤホン (1 個あたり):4.5g ケース:51.9g |
Bluetoothバージョン | Bluetooth v5.3 |
コーデック | AAC、SBC、LHDC |
ノイズキャンセリング | あり (ADAPTIVE ANC の使用で最大 40 db) |
マルチポイント接続 | あり(2台まで接続可能) |
マイク | あり(各イヤホンに3個ずつ) |
バッテリー | イヤホン: 一度の充電で最大 6 時間再生可能 ケースを含めた合計: 最大 36 時間 高速充電: 10 分の充電で 1.25 時間 (ANC オンの場合) 1.8 時間 (ANCオフの場合) 再生可能 |
ワイヤレス充電 | あり(最大 2.5W) |
防水性 | イヤホン:IP54 ケース:IP55 |
パッケージ
前面にNothing Ear (2)がプリント。
箱の側面にある赤色部分を引っ張り、側面を破くことで開封します。
破いてしまうともう元には戻せません。箱を綺麗にとっておきたい人には受け入れ難い仕様ですね・・・。
個人的には一度きりの体験でとてもワクワクしました。新しいガジェットを買う楽しさを改めて感じさせてくれて感謝です。初めてApple製品を買った時のような高揚感でしたね。
同梱品
同梱品
- イヤホン&ケース
- Type-C to C 充電ケーブル
- イヤーピース Sサイズ&Lサイズ
- 説明書&安全と保証に関する冊子
イヤーピースはイヤホンに最初から付いているMサイズのほかSとLの2サイズが付属。ちなみに、専用アプリNothing Xではイヤーピースのフィットテストができ、耳に合う最適なサイズ選びができます。
僕はMサイズがちょうど良かったです。多少走っても落ちることなく安定したフィット感です。
説明書は黒に白文字。なかなか見ないデザインでこんなところも個性的。
イヤホンとケース
前作Nothing Ear (1)から引き続きスケルトン調のデザイン。Nothing Ear (1)は持っていませんが公式サイトで確認する限りイヤホン自体のデザインはほとんど同じです。
奇抜なデザインで自分の他の持ち物と合うか少々不安でしたが、全体的には白黒で統一されておりApple製品のようなシンプルめのガジェットとの相性は抜群。
手前の赤いドットがある方が右イヤホン、後方の白いドットが左イヤホンです。
ステムは短めで非常にコンパクトな形状。中の基盤が見える感じになっていて、機能性とデザイン性を兼ね備えたルックスがとても気に入りました。
ケースの裏側。
ケース側面には充電用のType-C端子。Qi規格に対応しワイヤレス充電も可能です。
その隣の白いボタンはペアリング用のボタン。2台目の接続の際に使用します。
ケースはほぼ90°開きます。右イヤホン(赤ぽつのある方)を取り出す際に、手がケース内側に当たってしまい取り出しづらく、個人的にはもう少し広く開いてほしかったです。
イヤホン単体で4.5g、ケース単体では52g。イヤホンのみなら軽量な方です。コンパクトなサイズも相まって非常に軽い着用感。
Nothing Ear (2)の特徴
唯一無二のデザインと世界観
中の基盤が露わになったデザインが個性的。機能だけじゃなくデザインにもこだわりたい人にはかなり刺さるはず。
着用時は見えないはずのステム裏側もしっかり作り込まれています。見えない部分のこだわりはApple製品に通じるところがあるのかもしれません。
実際、Apple製品との相性も抜群です。並べて置くとかなりかっこいい。
ハードだけでも十分にNothingの世界観が伝わってきますがソフト面もなかなか凄いです。専用アプリ「Nothing X」はハードに合わせた白黒基調のデザインですが、イヤホンにもあしらわれている赤が使われていてハードとソフトの一体感を感じます。
また、ノイキャンモードへの切り替え時は水に潜るような音、外音取り込みモードへの切り替え時には吐息のような音が流れます。イヤホンを探す機能では、虫の鳴き声のようなジジジッという音で場所を知らせてくれます。
こういうソフト面でもNothingらしさが全力で伝わってきて、使い始めてすぐにお気に入りのガジェットになりました。
パーソナライズ可能なサウンド
Nothing Xアプリではサウンドプロファイルの調整が可能。
聴力検査のように音が聞こえるか聞こえないかを診断して、自分用に最適化されたプロファイルを作成してくれます。
イコライザは「バランス」、「低音を強調」、「高音を強調」、「音声」から選択。「カスタム」では各音域−6から+6までの12段階で調節可能です。
Nothing Ear (2)は中高音域がとてもクリア。基本的にバランスの取れた音ですが、若干高音域がシャリっと聞こえることがありますね。個人的にはJ-POPなんかは低音を強調するとボーカルの解像度を維持しつつ迫力が増しておすすめです。
高いノイキャン性能
ノイキャンもパーソナライズ可能。
騒音の多い場所でテストを行い、自分に合った最適なノイキャンプロファイルを提案してくれます。
ノイキャン強度は3段階で調整できるほか、周囲の雑音レベルに合わせてノイキャン強度が変わるアダプティブモードも搭載。
外音取り込みモードは「トランスペアレンシー」を選択。イヤホンを着用したままコンビニに入ってみましたが、店員さんと「袋ください」の会話ができる程度にはしっかり外音を取り込んでくれました。若干曇った音にはなりますが十分実用的です。
操作性良好なプレスコントロール
Nothing Ear (2)はステム(棒の部分)をつまんで操作するプレスコントロールタイプを採用。赤くマークされている部分をプレスして操作します。
タッチコントロールだとイヤホンを少し触っただけでも再生が停止したりスキップしたりと誤操作も多いですが、プレスコントロールでは確実な操作が可能。
欲を言えば触覚フィードバックで操作している感が欲しかったところ。
デフォルトのプレス操作は以下の通り。
イヤホン操作 | アクション |
---|---|
1度押す | 再生/一時停止 通話に応答/通話を切る |
2度押す | 次の曲にスキップ 着信拒否 |
3度押す | 前の曲に戻る |
長押し | ノイズコントロール (ノイキャンモードの変更) |
2度押して長押し | 操作なし |
「長押し」のノイズコントロールはノイキャン、外音取り込み、オフの3種類のモードから2つを指定可能。
また「長押し」「2度押して長押し」の操作はボリュームアップ/ダウンにも割り当てられます。
デュアル接続が可能
2台の端末に接続できるデュアル接続に対応。いちいち接続を切って別端末で再接続する手間が無く、複数端末を所有しているユーザーにはかなりのメリットです。
僕の場合、外ではスマホで音楽再生、帰宅後はPCでYoutube視聴していますが、切り替えの手間が無く本当にストレスフリーで助かっています。
Nothing Ear (2)の悪い点
ケースに傷がつきやすい
透明度の高いケースのため普段は気になりませんが、光が反射すると傷が目につきます。裸で持ち歩いていると数日で小さなスレ傷が多数出現。
綺麗なまま使いたい方は保護フィルムを利用をお勧めします。
Amazonを探すとサードパーティ製ケースも散見されますが、現状は低クオリティなケースしか見当たらないためスルー。
ほとんどの機種はハイレゾ非対応
Nothing Ear (2)はハイレゾ対応を謳っていますが、対応しているのはLHDCというコーデック。そのためハイレゾ音源を楽しむならLHDCに対応したスマホが必要です。
ところが、日本で発売されているスマホの多くはLHDCに非対応。大部分のスマホはハイレゾの恩恵を受けられません。僕が使っているiPhoneも非対応です。
とはいえ普通に音楽を聴く分には十分な音質です。
Bluetooth接続に不安も
一度不安定になると連続でブツブツとノイズが走ります。気のせいかもしれませんがデュアル接続で端末を切り替えた直後に起きる気がします。
この辺は是非ファームウェアのアップデートで改善してもらいたいところ。
一方、人混みの多いエリアを歩いていてもいまのことろ接続不良は起きていません。日曜日のお昼に大阪環状線に乗ってみましたが、約30分間の乗車中はとても安定していました。
おわりに
パーソナライズできるイコライザや実用的なノイキャン性能、誤作動の無いプレスコントロール等、日常的に使ってもらうための作り込みが徹底されたイヤホンでした。
と言いつつも個人的にはNothing Ear (2)の真価はイヤホンとしての性能よりも個性的なデザインと世界観にあると思っています。普通のイヤホンでは何か物足りないという方に是非試してもらいたいイヤホンです。